戦争や性、暴力など、現代社会の断面をえぐるような小説を発表し続けた作家の村上龍さんが亡くなったことが23日、わかった。74歳だった。

1952年、長崎県佐世保市生まれ。県立佐世保北高卒業後、米軍基地の近くにある東京都福生市に暮らす。その体験をもとに、武蔵野美術大在学中の76年、退廃的な日々を送る若者たちを描いた「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞を受賞。同作で芥川賞も射止め、衝撃的な内容で社会的に注目を集めた。

コインロッカーに捨てられた子供たちが生き抜く姿を疾走感あふれる文章でつづった「コインロッカー・ベイビーズ」、世界恐慌に翻弄される日本で若者たちが政治的に台頭する姿を描いた87年の「愛と幻想のファシズム」など話題作を刊行。同時期に活躍した作家の村上春樹さんとともに「W村上」と称された。