日産の子会社で、ミニバン「セレナ」などを生産する日産自動車九州(福岡県)の工場では2025年、車両の組み立てを行うメインの生産ラインとは別の「サブライン」でバンパー製造などの軽作業を行う仕組みを本格導入した。現在も段階的に拡大している。作業を切り離すことでライン全体の稼働時間に勤務を合わせる必要がなくなり、通常より早く退勤するなどの柔軟な勤務を可能にする。

 自動車生産は、塗装や組み立てなどを流れ作業で行う。中腰で作業し、重い部品を運ぶことも多い。拘束時間も長く、日産九州の工場は昼夜交代制で8時間勤務が原則となっている。サブラインの導入で多くの作業が女性や高齢者でも対応できるようになり、3人の小学生を育てながらサブラインでボンネットに保護フィルムを貼る女性(38)は「負担が少ないので、子育てと仕事を両立できる」と語る。

 トヨタ自動車では、単発で働くスポットワーカーを製造現場で活用する取り組みが始まっている。今年3月から約3か月間、車両に取り付ける部品を集める準備作業を対象に未経験者でも短時間の教育で作業に入れる仕組みを1工場で試験導入した。