熊本県宇城市の小川防災拠点センター。1000人(9日時点)の被災者が暮らすこの避難所に、ひっそりと身を寄せ合う幼なじみがいる。上江多恵子さん(76)と藤本栄子さん(91)。15歳差だが、少女時代を共に過ごした。上江さんは自宅が全壊。時折、不安な思いが口をつく。

「寝付くまでがもう大変。自宅も壊れて帰れないし、この先どうしようって考えるとねぇ」

藤本さんは上江さんに優しいまなざしを向け、一語一語をかみしめるように慰める。「考えとったらあかんよ。余計なこと、考えたらあかん」