ヤスオさんの精神は、20代で仕事を辞めたあの日のまま止まっています。大学卒業後に一度は就職したものの、職場の人間関係が原因で20代後半で退職。以来、四半世紀にわたり定職に就かず、親から小遣いをもらって暮らしてきました。

たまに親から将来を咎められても、「年収数百万でペコペコ働くくらいなら、親の資産を守るほうが効率的。俺は将来の事業準備をしている」と煙に巻き、洗車したてのベンツでカフェに出かけては、ハンドルとロレックスが映る写真をSNSに投稿。「自由な投資家」を気取ることで優越感に浸っていました。

しかし、そんな歪んだ生活も唐突に終わりを迎えます。81歳で母親が他界し、ほどなくして父親に重度の認知症を発症。自宅での生活が困難になり施設へ入所することに。