(優勝後)翌朝、まず家を出る時に驚かされました。外にカメラマンがいたからです。アパートの場所もバレていて、家を出た僕を通学路で待ち伏せしていました。駅の手前に踏み切りがあって、その踏み切りは開いているのになぜかひとり、ぽつんと立ち止まってタバコを吸っている人がいたんです。そんなこと、あり得ないじゃないですか。

何をしているんだろうと思ったら隠し持っているカメラが見えて……あの時は恐怖さえ感じました。何しろまだ高校生ですから、マスコミってここまでするんだと思って、怖くなりましたね。

僕は有名になりたかったわけではないし、聖人君子のような生活をしていたわけでもなかったので、いつも見られている毎日はものすごくストレスでした。今まで買い食いしていたパン屋さんにも行けなくなって……その分、周りのみんながすごく気を遣ってくれました。みんなで一緒に行ってたんだから、斎藤だけを置いて行けないよなって。