こうした男たちを、女性たちは「ギャラリー」「やじ馬」と呼び、嫌っている。彼らの目的はいったい何なのか、何人かに聞いてみた。
大学生だという男性は悪びれずに言う。「ユーチューブの動画やネットで話題になっているのを知って見に来たんですよ。やばくないですか? これほとんど売春やってる子たちっすか?」。
別の日には、30代の会社員に話を聞いた。「いや、自分で買うわけじゃないんですけど、社会科見学みたいな? すごいですねこれ。違法ですよね。買う人もいるんですか?」。言うそばから、スマホのカメラを女性たちに向けていた。
こうした中で、女性たちが特に敬遠しているのはユーチューバーだ。
ユーチューブに限らずネット上には、道端に立つ女の子たちを、路上を歩きながら映して回った動画が無数にアップされている。公園の周辺に1時間もいれば、撮影をして歩く男性を見つけるのは難しくない。アップされた動画の大半が、映し出された人物の顔にモザイクをかけておらず、見る人が見ればそれが誰だか特定できる状態のままだ。こうした動画は2022年の冬ごろから増え始めた。
勝手に素顔を撮られた動画がネット上にアップされていると知り、憤っている女の子とは何人も会った。ある子は友達から「あんた映ってるよ」と言われて気づき、(「NPO法人 レスキュー・ハブ」を運営する)坂本新さんが開いている相談室に駆け込んだ。日中は事務職のアルバイトをしているから、「職場にばれたらどうするの」と怒っていた。その動画を見せてもらうと、モザイク処理もなく、彼女を知る人が見ればすぐに分かると思える映像だった。彼女は、「警察は女の子じゃなくて、ああいうやつを捕まえなよ」と何度も言った。