〈こんな女に誰がした〉というフレーズで名高い歌謡曲が、人々に口ずさまれたのは戦後の混乱期である。およそ80年を経た今日、戦後とはまた別の“混乱”に頭を抱えている向きも少なくないだろう。ちまたに溢れる有象無象の生態から、現代日本の病理に迫る。
前編では、三浦春馬さんを巡る陰謀論が盛り上がり、「ポイ活」に1日100分も費やす人が増加するなど、現代日本社会が抱える病理について、専門家の声を紹介した。

これらと趣は異なるが、陰謀論と同じくSNSを席巻しているのが「ぬい活」である。飲食店や観光地など、至る所に出没しては、ぬいぐるみと一緒に写真を撮り、SNSに投稿する。いい年をした大人が「ぬい活」にいそしんでいる光景は、奇妙と言っても差し支えあるまい。

実際、東京商工リサーチの調査によれば、21年には504億円だったぬいぐるみの売り上げが、昨年は849億円にまで跳ね上がっている。